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猛暑日続出で医師「熱中症の重症者多い」さらに初期症状よく似た“夏血栓”にも警鐘

社会

06/29 23:30

関東をはじめ全国48地点で猛暑日を記録、危険な暑さとなりました。この時期、熱中症への注意は必要ですが、さらに水分不足でドロドロになった血液で「夏血栓」になる人も…。熱中症と症状がよく似た「夏血栓」。予防法も含めて専門家に伺いました。 ■各地で猛暑日続出
 都内も34.9℃ (草薙和輝アナウンサー)「時刻は午後3時を過ぎました。こちら東京の八王子駅前。手元の温度計で気温は33℃を超えています」 34.9℃。東京で猛暑日目前の気温を観測した八王子市。 「6月だけどなんで梅雨の季節なのにこんなに暑いの…」 「つらい、しんどい感じがありました。ちょっと頑張らないと(暑くて)生きていけない…」 東京都心は32.6℃で今月12日目の真夏日となり、6月の観測史上最多記録を更新しました。 暑さを和らげる涼しい音色…風鈴。 (草薙和輝アナウンサー)「こちらの工房では夏本番を前に、ギザギザとしたなり口が特徴の江戸風鈴をひとつひとつ手作業で制作しています」 最盛期を迎えている今、1日約150個をつくるという「江戸風鈴」。 音で涼しさを届ける風鈴ですが、約1300℃という炉を前に、現場は“暑さとの戦い”です。 季節外れの暑さと熱気のなか、冷房をつけてもほとんど効果がなく、冷たい水をチューブに流して体を冷やすベストを着て作業をしていました。 (江戸風鈴職人
 篠原孝通さん)「6月でこれなんで来月はもっとですよね。根性論…気合いでいいのかと」 群馬県前橋では最高気温35.4℃の猛暑日となり、6月に6日目の猛暑日は、観測史上最多タイの記録です。 この日、最も暑かった広島県三次では、37.2℃を観測。 一方、北海道では…2日前に海開きした小樽市の海岸では海で遊ぶ人々の姿が… (海水浴客)「(海水は)結構ぬるいっていうか温かいですね」 「けっこう楽しいです。カニもゲットできたんで」 ■「重症者が多い」
 熱中症に医師警鐘 広い範囲で厳しい暑さとなった日本列島…東京都内では23人が熱中症の疑いで救急搬送されました。 (医師)「ここはどこだかわかります?」 (患者(80代男性))「緊急病院」 埼玉県・熊谷市にある救急病院では、この週末、熱中症の患者が相次ぎました。 (埼玉慈恵病院
 藤永剛副院長)「先週に比べて重症の方が多かったですね。いらした時点でやはり重症で、例えば腎障害が進んでいたりと…」 大雨と猛暑が交互にくることで、湿度が上がりやすい今年の梅雨。藤永医師によれば、気づかぬうちに水分が失われ、熱中症が重症化する場合もあるといいます。 (埼玉慈恵病院
 藤永剛副院長)「ご高齢の方は、もともと体温の調節機能が衰えていますし、体の中で水分を蓄える“貯蔵タンク”としての筋肉が減ってきていますので、脱水を起こしやすくなっていますね」 そして、熱中症と同じように、“夏場の水分不足”が引き起こす「夏血栓」。死に至ることもある病です。 (「夏血栓」と診断
 細川博司さん)「お医者さんは麻痺が残るか、死んでしまうかやなって思われたみたいなんですけど…」 ■熱中症と似た症状
 命に関わる夏血栓 この時期、気を付けたいのは、熱中症だけではありません。 去年の夏、命の危険に直面した50代の男性がいました。 (細川博司さん(51))「『なんか調子悪いな』みたいな。『これが脱水か』みたいな感じで、まあ寝たら治るかなと思って、明け方トイレ行こうとしたら、なんか体が『あれ?右側、なんかおかしいな』って。立とうとしたら完全に右側(右半身)が動かなくて、そのまま床にドカーンと倒れてしまって、そのままちょっと僕、床で失禁してしまって…」 熱中症に似た症状のあと、右半身が麻痺してしまったという細川さん。幸いにも、異変に気づいた母親の通報により緊急搬送され、すぐに検査が行われたといいます。 (細川博司さん(51))「『血栓ができています』と。『1センチくらいのだいぶデカいやつができています』って、そのまま集中治療室に入れられて…」 医師の診断は“血栓による脳梗塞”でした。 (埼玉慈恵病院
 藤永剛副院長)「夏血栓は、夏に起こる血栓。熱中症かと思っていたら、実は夏血栓だったという可能性もあります」 暑さなどで体から水分が奪われ、ドロドロになった血液。そこに血の塊ができ、血管を詰まらせてしまう症状が“夏血栓”です。細川さんのように、熱中症のような初期症状にも関わらず、脳梗塞と診断されるケースも多いといいます。 (埼玉慈恵病院
 藤永剛副院長)「(熱中症と)似ている症状としては、何となく体がだるい、あるいは意識が朦朧としてボーッとしてきたりとか。血栓は血管が詰まることなので、片側の手足の効きが悪くなるとか筋肉の力がなくなってしまうとか」 熱中症のような症状だけでなく、言語障害がないかなど、医師の判断で症状を見極めることが重要だといいます。 (埼玉慈恵病院
 藤永剛副院長)「たとえば熱中症だったとしたら、涼しいところに行って水分補給をして、体を冷やして20分くらい経って、改善がなかったら、医療機関を受診した方がいいです」 ■危険な暑さから身守る人気システム “危険な暑さ”から家族の身を守る“画期的なシステム”がありました。 「エアコンのスイッチがここで入るので。エアコン入ってます?」 愛知県に住む大竹さんは、ひとりで暮らしている90代の母親のため、去年“画期的なシステム”に加入しました。 (大竹正浩さん(62))「(室温が)29.5℃。温度が高くなっていたらエアコンを入れたり、エアコンのスイッチがここで入るので」 Q.いま電源入れた? 「はい、入れました」 これは離れた場所からでもスマホのアプリを使ってエアコンを操作できる、見守りカメラです。スマホには、カメラを設置した部屋がリアルタイムで映し出され、会話をすることもできます。さらに、設定した室温を超えると、自動でエアコンの電源が入るなどの機能も付いています。 (大竹正浩さん(62))「温度が上がりだしていたら(エアコンを)つけて、しばらくしてから温度が下がっているのを確認したりしています」 しかし、エアコンが稼働して数分後…部屋の様子をみると、リモコンを持つ母親の姿が… (大竹正浩さん(62))「いまエアコン消しました?」 (母)「はい、消しました」 「付けておいてください。こっちで付けますね」 (母)「はい。わかりました」 エアコンをつけても、消してしまうことがよくあるといいます。 東京都の調査によると、去年、屋内で熱中症により亡くなった人の8割以上が、エアコンを使っていなかったり、設置していませんでした。 (大竹正浩さん(62))「僕以外にも家内とか子どもたちにも画面を共有できるので。みんなが気づいたときに見てくれて。多くの目で見るというのはいいと思います」 このシステム、もともと、小さな子どもを持つ共働き向けに作ったのですが… (ライフエレメンツ
 サービス部
 熊田雅之部長)「60代とかの団塊の世代の方が80歳とか90歳の親を見守るという世界になっているので、追加でその分の申し込みが増えているという感じです」 6月29日『有働Times』より

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