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十島村で震度6弱 トカラ列島 現地で見えた被害

社会

07/03 20:00


 トカラ列島の地震が3日、1000回を超えました。なぜ頻発するのか、現地を取材しました。 ■十島村で震度6弱
 現地は?
 午後4時13分ごろ、鹿児島県十島村で最大震度6弱を観測する地震が発生。気象庁によりますと、震源はトカラ列島近海で、深さは20キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.5です。
 最大震度の6弱を観測したのは十島村悪石島でした。
 フェリーが進むのは鹿児島県の南の海。屋久島と奄美大島の間に浮かぶトカラ列島です。
 番組スタッフは2日、震度5弱の揺れがあった小宝島の隣にある宝島に降り立ちました。
 すると、すぐに防災無線が鳴り響きます。
 トカラ列島では先月21日から連日、地震が続いています。震度1以上の揺れは3日午後2時の時点で1000回を超えました。 防災無線 「地震が発生しました」
 過去にもトカラ列島付近で地震活動が活発になったことはありましたが、揺れの回数は300回ほどでした。
 今回は、その約3倍の地震が起きていて、気象庁も「過去の地震活動と比べて突出した回数」になっているとしています。 宝島住民 「けさ1回、結構揺れたけど、それからはない。午前2時、3時とか。でも、きのうの昼すぎから体に感じるようになった」
 この前代未聞の事態は115人が暮らす宝島にどのような影響を与えているのでしょうか。 宝島学園
 西田裕之校長 「悪石島がたくさん揺れていて心配されている状況だと思うが(宝島は)隣の隣の島なんですけど、ほとんど揺れていなくて、昨日から状況が一変した」
 島内にある唯一の学校では2日に防災無線が鳴り響き、児童を校庭に避難させる場面が2度あったといいます。 宝島学園
 西田裕之校長 「地鳴りじゃないんですけど、ゴゴゴゴゴッて音が迫って来るような感じ。そう思ったらガタガタッて揺れ始める、地鳴りがするみたいなイメージ。収まったらまた揺れて、収まったらまた揺れてっていうのが繰り返されるのがきのうでした」
 そして、地震の影響で変更を余儀なくされた授業もあります。 宝島学園
 西田裕之校長 「実はきょうとあす、最後の海での水泳学習が予定されていたが、先週の時点でそこまでは揺れてはいなかったが、やはり震源が近いのが一番の心配。仮に大きな地震が起こった時に津波がすぐに押し寄せてくることが想定されたので、大事を取って先週の時点で中止を決めていた。子どもたちは水泳学習を楽しみに…残念がっていると思う。きのうも特に不安を抱えたり…きょうは少し眠れないという子どもたちもいた」
 頻発する地震の影響。隣の小宝島では目に見える形で現れていました。 ■トカラ列島
 現地で見えた被害
 2日に震度5弱の揺れを観測した小宝島では、学校のグラウンドに地割れが発生していました。さらに、倉庫の床もひび割れています。
 カメラが空から捉えたのは2週間で震度5弱の揺れが2度発生している悪石島です。
 2日、島の様子を見たという十島村の村長は…。 十島村
 久保源一郎村長 「鹿児島の防災ヘリを借りて運んでもらった。時間的には30分ほどしか滞在できなかった。悪石島に着陸する前、島を一周した。被害の状況は確認できなかった。着陸して住民に説明をした。夜間にもいつ(地震が)起こるか分からない不安な夜を過ごしている。ストレスがたまってきている」 ■地震はいつまで?震源地に変化
 
  元気象庁長官
 西出則武氏 「やっぱり気になるのは、きのうM5.6の地震が起きた場所が…」
 元気象庁長官の西出氏に話を聞くと、2週間続いている地震に“ある変化”が起きていると指摘しています。 元気象庁長官
 西出則武氏 「悪石島がこれまで震度が一番大きかったのが、この地震に関していえば宝島、小宝島という西側の方が震度が大きい。いずれにせよ活動範囲が広がったということは、さらに活動が活発化する可能性をますます否定できないので十分、注意しながら見ていかなきゃいけない」

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