松本元死刑囚の次男、 オウム後継団体「アレフ」主導か 公安調査庁が認定
社会|
07/26 15:17
麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚の次男が、オウムの後継団体を主導していると、公安調査庁が認定した。本人は2代目グル=宗教指導者を自称しているという。
■公安庁が認定「次男が主導」
公安調査庁は、22日、オウム真理教の後継団体「アレフ」を巡り、初めて認定した実態を明らかにした。
それは、麻原彰晃こと、松本智津夫元死刑囚の次男が「2代目グル」を自称し、組織運営を主導しているという内容だった。
また、松本元死刑囚の妻は、次男を後見的に補佐する立場にあるとした。
公安調査庁が注視する2人は、一体、どんな人物なのか?
埼玉県越谷市にあるマンションで目撃されていた。
松本元死刑囚の妻と次男が暮らすマンションの近隣住民
「最後に見たのは4年前の秋ごろ。(松本元死刑囚の)妻は深い帽子をかぶって人相が分からなかったが、60代くらいだと思う。(松本元死刑囚の)次男は30代前半くらい。白いTシャツを着ていた。数回すれ違ったが必ず2人一緒にいた。会釈することもあった」
また、次男が「2代目グル」として、組織運営を主導していると認定されたことについて…。
「今まで怖くはなかったが、松本元死刑囚のような尊師になったなら怖いし不気味」
■事件を知らない若い世代を勧誘
松本元死刑囚を教祖とする、オウム真理教。30年前の1995年には、地下鉄・霞ケ関駅に向かう5つの電車内で、猛毒のサリンを散布し、14人が死亡、およそ6300人が負傷した。
そのオウム真理教の後継団体の一つが、アレフだ。公安調査庁によると、アレフは、団体名を隠し、ヨガサークルやSNSなどで事件を知らない若い世代を勧誘しているという。
また、松本元死刑囚の死刑執行後も、絶対的な帰依を示し、全国にある施設の祭壇には写真が置かれている。
さらに、松本元死刑囚が、“奇跡的な聖水”と位置付けた甘露水を現在も飲むなど、影響を色濃く残している。
そんな「アレフ」を松本元死刑囚の次男が主導しているということについて、30年に渡り、オウム真理教の事件や裁判を取材してきた、テレビ朝日報道局の清田浩司デスクは、次のように話した。
「公安調査庁も、麻原直系の次男がトップになるということは、組織として、より先鋭化していく。今までになかったことなので、より警戒を強めていると思う」
一方で、アレフの信者数はここ数年横ばいだという。しかし、メンバー構成にはある特徴が…。
「地下鉄サリン事件から30年経っているから、10代20代には、オウムといってもすぐ分からない。実体験としてオウムの危険性を体験していない。若い世代と古参幹部という状況で、コアメンバーに収斂(しゅうれん)されている」
(「ワイド!スクランブル
サタデー」2025年7月26日放送分より)