【解説】 「拘禁刑」で変わる刑務所 “懲らしめ”→“立ち直り”に
社会|
05/30 12:14
1日から改正刑法が施行されます。これにより「懲役」と「禁錮」がなくなり、「拘禁刑」に一本化されます。ここからは社会部・司法担当の西平記者に聞きます。拘禁刑が導入される背景には何があるんでしょうか。
(社会部・西平大毅記者解説)
背景には「再犯の防止」があります。
おととし検挙された刑法犯の再犯率は47%でした。
10年ほど前と比べて高止まりの状態が続いているんです。
こうしたなかで、それぞれの受刑者に応じて「懲らしめ」ではなく、社会復帰に向けた「立ち直り」につながる指導や作業が重要になってきています。
(Q.「拘禁刑」で刑務所はどう変わる?)
私が取材した山形刑務所では、刑務官と受刑者による対話の時間が設けられていました。
決められたルールは、受刑者の発言を否定せず時間をかけて聞くというもので、受刑者自身も対話を通じて解決策が見えてきて、自分にとってプラスになると話していました。
刑務官と受刑者という立場の違いがあるなかで、現場では手探りで社会復帰や立ち直りへの支援が進められています。