路線バスなど8台が絡む事故の瞬間を捉えた映像から何が分かるのか、専門家に聞きました。 ■車暴走の瞬間
　飲酒運転か
　青信号を横断する歩行者。車側の信号の赤信号を猛スピードで白い車がすり抜けます。まるでビリヤードの球のように、高速で数台の車に衝突したことが分かります。 目撃者 「暑かったので窓を開けていたら、すごい勢いで走ってきた車の音が聞こえた。ミラー見たら前が壊れている白い乗用車がものすごい勢いで走ってきて、私の横をすり抜けた直後がこの動画なんです。このままの勢いだったら歩行者いるのにと思ったら避けてくれて。だけど何台かに追突した。一般道だったけど（時速）70、80キロ出ている感じの音」 「（Q.ブレーキを掛ける様子は？）一切なかった。すぐ浮かんだのは飲酒運転か薬物」
　連休が終わりに近付くなか、11人がけがをする事故が発生です。 目撃した人 「向こうから事故した車がすごいスピードで走ってきて」
　事故があったのは神奈川県横須賀市。5日午前11時20分ごろ、通報がありました。 通報 「乗用車がバスに衝突して逃走している」
　事故を起こした白い乗用車が路線バスなどに衝突した後、そのまま逃走。対向車線を走るなどして合わせて8台が絡む事故になりました。 バスの運転手 「玉突きでバスが1台やられて、それが逃走して乗用車をぶつけて最終的に後ろに突っ込んで止まった。バスの後ろの乗用車をぶつけて乗用車が押されてバスがぶつかった。それが最初みたいなもの。今度、逃げようとして途中巻き込んで、うちのバスに最終的に突っ込んでとまった」 横断歩道を渡っていた人 「私たちは、こちらからあちらに歩道の信号が青になり、歩いて行った。その途中で向こうから事故をした車がすごいスピードで走ってきて、反対車線を赤信号なのにすごいスピードでビューッと信号無視して走ってきて。まさか止まらないと思わず歩いていたら、私たち3人とおじいさんと、もう1人反対側から来る人がいて、ちょうど渡った時に車がブーンと行ってそこに1台グレーの車にぶつかり、軽自動車にぶつかりはじかれてバスにバーンと」
　警察は乗用車を運転していた31歳の男を酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕しました。 横断歩道を渡っていた人 「運転手降りてきたんだけど、動きウロウロしていてあやしい感じ。心配しているとかではなかった」
　この事故で10人が救急搬送されましたが全員、意識はあり、打撲や捻挫（ねんざ）程度の軽傷だということでです。
　交通事故の専門家に今回の事故の映像を見てもらいました。何が分かるのでしょうか。 交通事故鑑定ラプター
　中島博史氏 「時速100キロ近いと思います。コマで数えてみると恐らく時速95キロ程度出ています。明らかに異常に高速だというのは映像を見れば分かると思うんですけど、信号無視をして逆走から蛇行をしながら100キロ近いスピードで走っているという非常に危険な状態だと思った」
　映像からはブレーキを掛けている様子はないように見えます。 交通事故鑑定ラプター
　中島博史氏 「対向車線側にも車がいたので一応ぶつからないようにというか、ギリギリ避けようとはしている」
　また、酒気帯び運転だった疑いがありますが…。 交通事故鑑定ラプター
　中島博史氏 「まず、とにかく逃げなくてはということで、スピードは可能な限り出し、ぶつかったら大変ということではなくてぶつかったらそこで止まって自分が捕まってしまうという恐怖というか、そこから逃れるためにという無理な運転をするため信号無視をしている時点で非常に危険なんですけど、進行先の目の前のものをよけるだけで精一杯という状態で、なおかつスピードは可能な限り出すというような運転をすると思う」
　警察は詳しい事故の状況などを調べています。