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“7月に日本で大災害”広まり減便に 根拠なき情報・偽情報…対処は

社会

05/17 18:41


 「7月に日本で大災害が起きる」という噂が香港で広まり、日本との航空便が12日から減便になっています。科学的根拠のない情報とどのように向き合うべきか取材しました。 ■“7月に日本で大災害”広まり減便に オーストラリアからの観光客 「WeLoveJAPAN!」 ロシアの観光客 「日本にもう1回来たいです」
 日本を訪れた外国人旅行者の数が過去最も早く1000万人を突破するなど絶好調のインバウンド。
 そんななか、香港の航空会社「グレーターベイ航空」が12日から仙台への直行便と徳島への直行便を「減便」。期間は10月25日までで、夏休み期間に減便する異例ともいえる措置を取りました。
 驚いたのは、その理由です。 宮城県
 村井嘉浩知事 「グレーターベイ航空からは大きな災害があるといった噂が流布されているので、それが影響が出ているということだったんですが」
 日本で大きな災害が起きるとの噂が広まり、旅行者が減っているというのです。
 噂のきっかけになったのが本。漫画家・たつき諒さんの「私が見た未来完全版」です。自らが見た予知夢の体験などを描写したこの作品。1999年に漫画として出版した後、東日本大震災が発生。表紙に「大災害は2011年3月」と書かれていたことで話題となりました。
 今回、噂になったのがこの記述です。 「私が見た未来完全版」から 「日本列島の南に位置する太平洋の水が盛り上がる。災難が起こるのは2025年7月です」
 この本について香港から来た観光客に聞くと…。 香港からの観光客 「皆知っています」 「香港のメディアはこの話題で持ちきりです」
 さらに香港では、著名な風水師が「今年の夏に日本で大地震、大津波が起こる」と予言したことで噂に拍車を掛けています。
 こうした科学的に全く根拠のない情報はSNSなどを中心に拡散され、香港だけでなく台湾の人たちの間にも広まっています。 台湾からの観光客 「台湾のニュースでも取り上げられました。少し怖いですが、普段通りに暮らしています」 「7月5日に日本で災害が起こるとネット上で書かれていて、日本行きのチケットのキャンセルが相次いでいるようです」
 10月25日まで減便を決めたグレーターベイ航空側は、様々な影響もあるとしながらも、こう話しています。 グレーターベイ航空の担当者 「顧客への聞き取り調査の結果、情報を信じる度合いがかなり高いことが分かりました。香港では風水を信じる人が多く、赤字便が増えることは避けたいため、やむを得ず減便としました」
 減便などの影響が出ていることについて作者のたつき諒さんが取材に応じました。 「私が見た未来完全版」作者
 たつき諒さん(70) 「あくまで客観的に受け止めております。もちろん何も起きないことが一番ですが、普段から安全対策や備えをしておくことは大事だと思っております。このことがきっかけとなり、皆さまの防災意識が高まることについては前向きに捉えております」 ■根拠なき情報・偽情報
 対処は
 今週、総務省が公表した調査結果によりますと、ネットなどで目にした情報が「正しい」もしくは「恐らく正しい」と思う人が実に半数近くに上り、情報に接したうちの4人に1人がSNSなどで情報を拡散させていたことが分かりました。
 今の時代、求められているのはメディアリテラシー。情報を適切に理解し、有効活用する能力です。
 
 
 「株式会社クラスルームアドベンチャー」では、メディアリテラシープログラム「レイのブログ」を開発。ゲーム感覚で学びながら氾濫する情報の真偽を見抜く目を育てようとしています。
 例えば国道5号を走っているが本当か嘘かという問題。
 
 
 画面に一瞬映った看板などをもとにストリートビューで検索するなど、自分の力で情報が正しいか「検証力」を学んでいきます。
 重要なことは、情報に対して疑いの目を持つことだといいます。 クラスルームアドベンチャー
 今井善太郎COO 「疑った後にどうやって真実にたどり着けばいいのか、具体的なスキルとか考え方はまだまだ学んでいる人が少ないというところで、それを学べるのがレイのブログです」
 メディアリテラシーを学べるこの体験型教育プログラムは、全国の教育機関や自治体に導入され始めています。

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