巧妙化するサイバー犯罪 生成AIの進化で多様化 被害防ぐには?
社会|
05/18 18:45
生成AIの進化に伴ってサイバー犯罪はより巧妙になっています。政府や企業が対策を進めるなか、私たち一人ひとりができる最新の対策について取材しました。
■巧妙化するサイバー犯罪 対策は
これは、セキュリティーのプロが体験した出来事です。ある日、公式アカウントに登録していた携帯番号に突然、怪しいメールが届きました。
ノートンライフロック
櫻井理沙さん
「この文章を見ていただくと、『会えませんか?』みたいな内容」
調べてみると、別のメールアドレスからも同じ文面が届いていました。何らかの手口でメールアドレスが流出し、海外から一斉にばらまかれていた可能性があるといいます。
櫻井理沙さん
「(Q.4月12日と13日だけでも相当数届いてますね?)まだ見てないものもあるんですけど、開いてしまうと『見ました』というのが相手にバレる」
実はこうしたメール。開封した途端、相手に通知が送られるケースも。つまり、開いたことが情報漏洩(ろうえい)のスタートになってしまうといいます。
駒見アナにも「就活生」を名乗る人からメールが来ていました。無視したことで被害はなかったものの、こうした日常に紛れ込む巧妙な手口が増えているといいます。
その裏にあるのが、個人情報が売買される「ダークウェブ」の存在です。これは、実際に流出した個人情報。
櫻井理沙さん
「保険証やパスポート」
「(Q.身分証明書類が売られることが多い?)会社向けに身代金を要求して『大事な情報持っている』と。情報が流されたくなければ、お金を払って下さいという脅しの要素として使われてしまう」
画像を生成するAIにもリスクが…。
櫻井理沙さん
「自分の顔写真が映ったものをアップロードすることも、その履歴自体が自分のアカウントにひも付いて残ってしまう。第三者に共有されることはないが、リスクはあり得る」
政府も動き出しています。16日に成立したいわゆる「サイバー法」。電力や通信など重要なインフラを守るため、企業と協定を結び、必要に応じて通信の情報を分析できるようになります。
それでは、私たちはどう守ればいいのでしょうか。
櫻井理沙さん
「開かないようにすることが必要かなと思います」
まずは「開かない」こと。不審なメールや添付ファイル、URLなどは絶対に開かないことが防衛策です。
そして、こんなチェックツールも。
櫻井理沙さん
「メールアドレスを入れると、ダークウェブに流出してないか分かる」
さらに、最新のセキュリティーソフトの活用も。怪しいサイトや通信を自動でブロックする機能などを搭載。頼れる味方になってくれるということです。