年に一度の「めっちゃ気持ちいい」ダム大放流!30℃超今年最多…煩悩払う大火渡り祭
社会|
05/18 23:30
蒸し暑さを一気に吹き飛ばす、年に一度のイベント。群馬県・矢木沢ダムの大放流が行われました。また、都心の最高気温は27.1℃、30℃以上の真夏日を記録した地点は今年最多となりました。
■毎秒30t 「めっちゃ気持ちいい」
「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ」
「なにこれ、雨?」
(鴇田明信ディレクター)「水しぶきがすごいですね」
轟音とともに流れだす、毎秒最大30tもの水。はじけ飛んだ大量の水しぶきで、あたりは白く霞み、あたかも大雨のよう…
「めっちゃ濡れるよ」
雨具を持たず、早々と退散する人も…
(観光客)「すごいヤバイです。もう見えないもん。雨でしょ、雨じゃん普通に。」
「ダム汁(放流時の水しぶき)すっごい顔に浴びました。ひんやりしていて、めっちゃ気持ちいいです。」
“マイナスイオン”に包まれたこちらは、群馬県みなかみ町にある『矢木沢ダム』。総貯水容量2億tを誇る、首都圏最大の水瓶です。
雨の季節が間近に迫るこの日、設備が安全に作動するか、年に一度の“点検放流”が行われました。なかには、こんな人たちも…こちらは過去にダムで知り合った、いわゆる“ダム仲間”
「いいですね」「最高です。直接ダムに触れるのもそうなんですけど、横を見たときにちょっとずつカーブしているところがすごいよくわかるんですよ。この瞬間をぜひ味わっていただきたいなと思います」
さらに涼を求めるには、こんなところも…
(鴇田明信ディレクター)「こちらダムの内部なのですが、かなり冷えますね。手元の温度計を見ると10℃と表示されています。外と比べて10℃以上の温度差がありますね」
高さ131m、幅352mのアーチ式ダム。厚いコンクリートに覆われた内部は、年間を通して10℃前後になっているといいます。
(水資源機構
利根川上流総合管理所
佐藤隆徳副所長)「ダムの水温は、底の方で年間を通じて6℃くらいしかないので、その影響で監査廊(内部通路)の中も涼しい状況となっています。」
■30℃超
今年最多
都心は朝から夏日
神輿を担ぐ人たちの威勢のいい掛け声。東京・浅草で毎年行われる初夏の風物詩・三社祭です。
(増島詩織ディレクター)「浅草の三社祭は、多くの人で賑わっています。人の密集もあってか、手元の温度計を見てみると30℃を超えています。」
3日間で180万人が訪れるという三社祭。最終日となるこの日は、3つの神輿が町内をまわり、浅草全体が大きな盛り上がりを見せます。
「きのうは雨だったので、ちょっと心配でしたけど、きょうはだいぶ暑く盛り上がっているなと。」
「暑いけど祭り好きだから大丈夫。」
東京の最高気温は、6月下旬並みとなる27.1℃。朝7時過ぎには25℃に到達し、湿度も70%前後と、午前中から蒸し暑い1日となりました。
暑さでうまさが倍増するのが、キンキンに冷えたビールです。
(友利栄太郎ディレクター)「東京芝公園で開催されているのはドイツビールの祭典・オクトーバーフェストです。」
130種類のドイツビールとドイツ料理が楽しめるイベントで、明るいうちから満席になるほどの人気です。
(来場客)「この1Lのやつ。」
(店員)「重たいのでお気をつけてください」
(来場客)「やった!」
「かんぱーい!」
(来場客)「1週間お酒我慢していたんで、仕事の疲れを癒します。」
18日、30℃以上の真夏日となった地域は33地点で今シーズン最も多くなりました。南西諸島など島しょ部を除き、最も高い気温を観測した岩手県釜石と福島県浪江では31.2℃を観測、共に今年初めての真夏日となりました。
Q.何食べてるの?
「アイスです。」
Q.暑い?寒い?
「暑いです」
「気温がちょっとね、暑くて熱中症が心配だったんですけど…」
長野県佐久でも31.1℃を観測して今年最の最高気温を更新しました。
■煩悩払う“火渡り”
最高気温28.6℃を観測し7月上旬並みの気温となった栃木県宇都宮市では…
(金子友広ディレクター)「手元の温度計は32℃、湿度は49%です。燃え盛る炎の影響でしょうか、周りは熱気に包まれています。」
毎年恒例の「多気山大火渡り祭」が行われ、無病息災などを祈り、山伏たちが豪快に火の上を駆け抜けていきます。
火の上を歩き煩悩などを焼き尽くすと言われる修行…しかし今日の暑さには…
(大火渡り修行をした山伏)「熱ければ熱いほどありがたい修行が出来たと思っています。」
Q.心頭滅却すれば火もまた涼しというが?
「熱いです!」
サーモカメラ映像を見ると炎の熱さも相まって、見物客も真っ赤になっています。この火渡り祭は一般の参加も可能。燃えている薪や炭を撤去し安全を確認した所を歩きます。番組のディレクターが体験すると…
(金子友広ディレクター)「熱い!あちっ!すごい熱いこれ…サウナに入ったような感じでしたね。すごい熱い状態でした。」
参加者には子どもたちの姿も…
(火渡りの参加者)「熱かったけど行けた!」
「下からも上からも熱いと結構きついですけど、やりがいはあります。」
(多気山持寶院
伊東永人住職)「例年に比べると気温がすごく暑い中でのお祭りになったんですけども、心配した熱中症の方とかも出ず、こうして無事にお祭りを終えることができホッとしています。」
■ジメジメ暑さ“梅雨型熱中症”警戒
この時期、注意が必要なのは熱中症です。17日、都内のクリニックでは…
(いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長)「目の周りもちょっとね、力がないというか、ちょっとしわが出ていて脱水気味ですね。運動会の準備でしたっけ、結構暑くなかったですか。これ熱中症かもしれないですね」
学校の先生をしている20代の女性。運動会の準備中に突然気分が悪くなったそうです。
17日の東京の最高気温は、今日より3.0℃低い24.1℃。ただ、最小湿度が76%とムシムシしていました。
(伊藤博道院長)「熱中症で脱水が続いているんじゃないかと思うので、本当は点滴して行くといいと思うんだけど、やっていきます?」
「はい、やっていきます」
(伊藤博道院長)「今年はこの時期、梅雨型熱中症の患者さんはかなり多いと思う。熱中症の疑いで来る患者さんの半分くらいは暑熱順化が十分にすんでいない。」
梅雨型熱中症とは、高い湿度の環境下で発症する熱中症で、気温が25℃位でも湿度が高いと汗が蒸発しにくくなる為、体温調節がうまくいかず熱中症になってしまう事があるといいます。
このクリニックでは、17日、4人が熱中症と診断されました。
(伊藤博道院長)「湿度が高いと水分摂取の行動になかなか移しにくい傾向にある。のどが渇かなくても定期的に水分を摂取することが大事です。」
5月18日『有働Times』より