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新名神高速で逆走 ペルー国籍34歳ドライバー逮捕 不可解…9台のカメラが捉えた全容

社会

05/20 14:58


 三重県の新名神高速道路で10キロにわたって車が逆走して4人がけがをした事故で、警察は19日にペルー国籍の男(34)を当て逃げの疑いで逮捕しました。 ■ペルー国籍の男逮捕
 押収された車体に傷
 画面奥から追い越し車線を逆走する青い車。周りの車は慌てて車線変更します。逆走車はその後も全くスピードを落とすことはありません。
 18日、関西と東海を結ぶ大動脈・新名神高速道路の下り線で車が逆走。乗用車2台と衝突し、6台が絡む事故が起きました。
 現場は三重県亀山市。走行車線と追い越し車線の2車線で、ボンネットが大破した車や車体の後ろが大きくへこんだ車など、事故の衝撃の大きさがうかがえます。しかし、事故の原因となった逆走車は事件後、現場を走り去り、逆走を継続しました。
 逃走から36時間、逆走車のドライバーが19日夜に逮捕されました。道路交通法違反の疑いで逮捕されたのは、ペルー国籍で滋賀県長浜市の会社員、ロッシ・クルーズ・ジョン・エリアス容疑者(34)です。
 20日未明、エリアス容疑者が乗っていた青い車が押収され、車体には事故の衝撃で付いたと思われる黒や白の傷がはっきりと残っていました。
 エリアス容疑者は「1台にしかぶつかっていない」と一部容疑を否認しています。
 なぜ危険を冒してまで逆走を続けたのでしょうか。その不可解な逆走の様子を9台のカメラが捉えていました。 ■カメラが捉えた不可解な逆走
 逆走する車を捉えた最初の映像では、逆走車は画面右側の車にぶつかりながらも走り続けます。よく見ると雨は降っていませんが、ワイパーが動いていて、ハザードランプも点滅しています。
 その事故現場から100メートル離れた場所で、別の車のドライブレコーダーが捉えていたのは、事故直後にもかかわらず、スピードを緩めることなく路側帯にはみ出し、逆走している様子です。 目撃者 「(追い越し車線を)確認ができないぐらいスピードが速かったので、もしもう一個の車線の方にも車がいたら、私らも事故に遭っていた」
 九死に一生を得たドライバーは、車の不可解な動きも気になったといいます。 「ほんまに何も考えずに突進してきている。ハザードをたいたりワイパー動かしたりしていたんで、多分だいぶ焦っているんだろうなと」
 事故現場では追い越し車線を逆走していた青い車。わずか100メートル先では路側帯に移動して逆走を続けていたのです。
 事故現場から600メートル離れた場所では、再び車線を変更し、今度は追い越し車線を逆走します。
 事故現場から3キロ離れたトンネルでもその姿は捉えられ、全くスピードを緩めていませんでした。
 事故現場から9キロ離れた場所でも、逆走車は前方から車が来ても微動だにせず、慌てて車線変更するのは周りの車。よく見ると、ワイパーはここでも動いています。
 追い越し車線はもはや“逆走車の専用道路”。正しい車線を走るトラックを抜き去るほどのスピードです。事故現場からの距離と時間から計算すると、時速100キロほどで逆走していたことになります。
 スピードを落とすことなく走り続け、逆走車は事故現場から10キロほど離れた鈴鹿パーキングエリアへ。その様子は進路を急きょ変えたようにも見えます。
 すれ違う車はスピードを落とし、逆走車は勢いそのままです。逆走車が走っていた道はスマートICの方へ通じていて、ETCを搭載していれば一般道に出ることができます。 ■なぜ逆走?
 起点の“場所”
 そもそも青い車はどこから逆走を始めたのでしょうか。
 事故現場の手前には三重と滋賀の県境にある鈴鹿トンネルがあります。三重県警によると、このトンネルの中でも逆走が目撃されたそうです。
 その先にはサービスエリアとインターチェンジがありますが、ネクスコ西日本によると、インターチェンジでの逆走車の情報は確認されていないといいます。
 では、逆走が始まったのは土山サービスエリアなのでしょうか。
 逆走車は本来の本線に合流する方向とは逆へ進んだのでしょうか。しかし、道の両脇には進入禁止の看板と標識が3つも設置されています。ドライバーはこれを見落としたのでしょうか。
 一方、交通事故鑑定人の中島博史氏は別の可能性を指摘します。 「鈴鹿トンネルの中辺りでUターンをしてきたのではないかと推測しています」
 中島氏が注目したのは、鈴鹿トンネル手前の“分岐”です。これは「名古屋伊勢ランプウェイ」と呼ばれ、名古屋方面にUターンできるほか、東名阪自動車道にも接続する道路です。 「(逆走車は)名古屋伊勢ランプウェイを使って、東方向(名古屋方面)に進むつもりだったのではないか。(分岐を)通り過ぎてしまったので、鈴鹿トンネルでUターンをして戻ってきて(名古屋伊勢ランプウェイに)入ろうと考えたのではないか」 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年5月20日放送分より)

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