【福岡カレー】週2日間借り営業!何度も通いたい!和洋中ミックス「旨味型スパイスカレー」!熟練料理人がたどり着いた一皿『CodaSPICE』(福岡・須恵町)【まち歩き】
須恵町で週に2日だけ営業するスパイスカレー店『CodaSPICE(コーダスパイス)』。
営業場所は、地域の人が集うカフェ「otonari」。
その一角を借りる間借りスタイルで、山領浩太さんがカレーを提供しています。
皿の上にあるのは、ただ辛いだけのカレーではありません。
フレンチ、イタリアン、和食、中華、寿司、製菓。
料理人としてさまざまなジャンルを経験してきた山領さんの技術が、一皿の中に重なっています。
「CodaSPICE」が須恵町で営業を始めたのは2025年10月。
それまでは、天神や西中洲など、街なかを中心に間借り営業を続けてきました。
須恵町に来るきっかけを作ってくれたのは、常連客でした。
新たな営業場所を探していることをInstagramで発信したところ、その投稿を見た客が、「otonari」のオーナーにつないでくれたのです。
「須恵町に縁があったわけではないんです。でも、郊外で営業する機会は初めてだったので、挑戦してみようと思いました」
街なかとは違う場所で、どんな人が食べに来て、どんな味をおいしいと感じるのか。将来自分の店を持つうえでも、郊外での営業は山領さんにとって確かめてみたい挑戦でした。
■スパイスカレーにたどり着くまで
山領さんは高校卒業後、料理の世界へ進みました。
最初に学んだのは、フレンチやイタリアン、洋食。
その後、和食、中華、寿司、ケーキ作りにも携わってきました。
父親も料理人で、「30歳ぐらいまでは好きなことをやって、自分のやりたいことを見つけたらいい」と言われていたそうです。
いくつものジャンルを経験しながら、自分が何をやりたいのかを探していた山領さん。30歳を過ぎた頃、大阪でスパイスカレーに出会います。
「ワンプレートの中に、いろんな料理の要素が散りばめられていたんです。それを混ぜながら食べるのが新鮮で、衝撃を受けました」
フレンチのソース、中華の麻婆キーマ、和の要素。ジャンルを越えた料理が、ひとつの皿の上で成立している。そこで、自分の経験を生かせる料理だと感じました。
店名の「CodaSPICE」にも、山領さんらしさがあります。
「Coda」は音楽用語で、曲の終結部を意味する言葉
。山領さん自身、中学時代から音楽やバンドに親しみ、ドラムやギターを演奏してきました。
さらに、自身の名前「浩太」とも響きが重なります。
「自分が今までやってきたものを、最終的に詰め込んだカレー屋という意味も込めています」
■スパイスの奥にある、出汁と旨味
「CodaSPICE」のカレーは、現地式の再現を目的にしたものではありません。
山領さんが大切にしているのは、日本で、その地域の人が食べておいしいと感じる味です。
「うちのカレーは、出汁やスープを絶対にベースにしています」
フレンチであればフォンドボーや魚の出汁。和食であれば、出汁や発酵の旨味。
スパイスの香りや辛味だけで押し切るのではなく、肉や魚介、野菜から出る旨味を土台にする。
だから、口に入れた瞬間の刺激だけでなく、後からじわっと奥行きが残ります。
■ブラックポークバルチと、海老のピリヤニ
この日注文したメニューのひとつが、「ブラックポークバルチ V(税込1,500円)」。
バルチはイギリス式のカレーで、パキスタンのカラヒに近い料理だそうです。
肉を柔らかく煮込み、提供時にカレーソースや野菜と炒め合わせるのが特徴。
「CodaSPICE」では豚肉を使い、スパイスをローストして深みを出しています。
「ブラックという名前の通り、深みのある辛さと、深みのあるカレーになっています」
もう一品は、「海老のピリヤニ(税込1,500円)」。
ピラフとビリヤニを掛け合わせた山領さんの創作料理です。
海老の出汁と、フレンチのアメリケーヌソースでご飯を炊き、周りに海老のカレーソースをかけて仕上げます。
「海老が好きなんです。海老の出汁って、しっかり味が出るんですよね。そこにスパイスを合わせたら、面白い一皿になると思いました」
スパイスカレーでありながら、海老の旨味が土台にある。
「CodaSPICE」らしさがよく表れた一皿です。
■「誰が食べるか」を考える
山領さんが料理を作るうえで、常に考えていることがあります。
「どういう人が食べてくれるか。それを考えて作るのが、料理の核ですね」
スパイスカレーだからといって、インドやスリランカの人が食べるわけではない。
日本の、その地域の人が食べる。地域によって、甘じょっぱい味が好まれたり、濃いめの味が求められたりすることもあります。
だからこそ、山領さんは場所ごとの味覚を見ながら、料理を調整しています。
常連客からは「何を食べてもおいしい」と言われることが多いそうです。
メニューは月に一度ほど変わりますが、初めて見る料理でも安心して注文できる。
そんな信頼が少しずつ積み重なっています。
■店を持つことより、目の前の一皿を
今後について尋ねると、山領さんは「自分の店を持つことは夢であり目標」と話します。
ただ、店を構えることだけに固執しているわけではありません。
今は、間借りやイベント、さまざまな形で料理を届ける人も増えています。
山領さんにとって大切なのは、どこで出すかよりも、食べた人がどう感じるかです。
「お店を持ちたい気持ちはあります。でも、忙しくなりすぎて、100のものを80で出すようになるのは違うなと思っていて」
数をこなすために、仕込みや味の精度を落としたくない。山領さんの言葉からは、料理に対する線引きが伝わってきます。
須恵町での営業も、その延長にあります。街なかとは違う場所で、どんな人が来て、どんな味をおいしいと感じるのか。そこに向き合いながら、一皿ずつ作っているのです。
「どこに行っても、その地域の人たちにおいしいと言われるものを作り続けたいです」
「CodaSPICE」のカレーは、スパイスの刺激だけでは終わりません。
山領さんが見ているのは、その先にいる人の反応です。
場所に合わせ、人に合わせ、それでも自分の料理として出す。
須恵町での挑戦は、山領さんが料理人として積み重ねてきたものを、もう一度確かめる時間でもあります。
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■『CodaSPICE(コーダスパイス)』
住所:福岡県糟屋郡須恵町上須恵1203-1『otonari』内
営業時間:火・水曜のみ営業 12:00~21:00 (LO 20:00)
定休日:木〜月曜
駐車場:あり
Instagram:@coda_spiceandharb
https://www.instagram.com/coda_spiceandharb/
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※情報は2026年7月時点の取材内容をもとにしています。
営業時間・営業日は変更となる場合があります。
最新情報は公式Instagram等でご確認ください。
■ CodaSPICE(コーダスパイス)
住所:福岡県糟屋郡須恵町上須恵1203-1『otonari』内
Instagram:@coda_spiceandharb
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