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今年の梅雨は“メリハリ型”高値続く米をカビから守るため専門家教える意外なNG行為

社会

06/15 23:30

関東の暑さはさらに厳しくなり、17日は37℃の危険な暑さも予想されています。そんな今年の梅雨は “メリハリ”がキーワードになりそうです。 ■大雨と猛暑が交互 今年はメリハリ梅雨 小雨に濡れ、その鮮やかさを際立たせる“梅雨の花”。『府中市 郷土の森博物館』では、1万株ものアジサイが園内を彩り、雨の季節の訪れを告げていました。 (来園者)「(子どもが)タイミングもよかったかなと思います。ちょっと雨がついていた方がアジサイっぽいというか。」 1日5000人ほどが訪れることもあるというこの季節。明治時代の商家など、レトロな建物との供宴も、この時期ならではです。ただ梅雨前線の影響で荒れ模様となったところも―。 (草薙和輝アナウンサー)「東京湾アクアラインを走っていますが、次第に雨が強くなってきました。前方の視界もかなり悪くなっています。また雨に伴い風が非常に強いですね。車が左右に揺れています。」 15日、千葉県銚子市では、1時間あたりの雨量11.0mmと、今年最大を記録しました。千葉市内では、最大瞬間風速19.3mを観測。水泳大会の開始が遅れるなどの影響がでました。 一方で、群馬県前橋市は、日傘が必要な暑さに。最高気温は、前日より10℃以上高い、33.5℃を記録しました。 気象庁は、東日本では17日から19日にかけて、西日本では16日から20日にかけて、35℃以上になる所があるとしています。 こうしたなか専門家は、今年の梅雨に“ある異変”を感じていました。 (九州大学大学院
 川村隆一教授)「今年の梅雨の特徴は、極端な猛暑、極端な大雨が特徴で、メリハリの強い梅雨になっていると考えています」 今月10日に梅雨入りした東京都。しかし2日後には晴れ間もでて、最高気温が27.8℃になるなど、雨と暑さが交互にくる“メリハリ型の梅雨”の傾向がみられます。 実は去年の梅雨も、カレンダーでみてみると まさに『メリハリ型の梅雨』でした。 (去年6月28日)「午後1時前の目黒川です。先ほどから雨脚が強くなってきており、川の流れも勢いを増しています」 6月28日、活発化した梅雨前線の影響で、東京では、1日で82.5mmのまとまった雨を観測。その直前には、3日連続で30℃越えの真夏日となっていました。 ■「全部腐る」大雨と猛暑で野菜打撃 メリハリ型の梅雨によって、農作物にも影響が―。 東京・立川市にある農園。こちらでは、ホテルやレストランなどで使われる、ちょっと変わった野菜を生産しています。 (小山農園
 小山三佐男さん(50))「こちらがあまり市場には出回らないミニキュウリ。ちっちゃいですね。その分、味も濃厚でみずみずしくて」 梅雨は、病気などに注意が必要な時期ですが、今年はいつも以上だと言います。 (小山農園
 小山三佐男さん)「雨が多くて、暑い日が続いたんで、このように腐食してしまうんですよね。」 色鮮やかな「紫カリフラワー」は今が収穫シーズンですが―。 (小山農園
 小山三佐男さん)「もちろんこれも廃棄ですね。全部腐っちゃってますね。(被害額は)30~40万円いっちゃうんじゃないですかね」 急激な気温の変化などで、大根にも異変が―。 (小山農園
 小山三佐男さん)「温度が急に高くなっちゃったんで、作物自体がびっくりして花咲いちゃったという状況ですかね」 この緑と白のコントラストが特徴的な「青長大根」。中を割ってみると。 (小山農園
 小山三佐男さん)「硬いですね。中が完全に空洞になっちゃっていますね。この茎に栄養がいっちゃうので、中が空洞化するのもあるんですよね」 メリハリ型の梅雨をどう乗り切るのか。不安が募ります。 (小山農園
 小山三佐男さん)「大変ですね。雨が降って35℃以上になれば、野菜も適応できなくなってしまいますね。せっかく種をまいても収穫までいかないで腐食したり、処分してしまうのが一番農業としても悲しいですね。」 ■梅雨に異変 ”大雨と猛暑”なぜ? なぜ『メリハリ型の梅雨』になるのでしょうか? (九州大学大学院
 川村隆一教授)「太平洋高気圧が日本の南に入りだしてくるのか、日本上空に入りだしてくるのか、太平洋高気圧の挙動が大事なんですね」 梅雨がもたらす雨は、梅雨前線に流れ込む、湿った空気によるものと言われています。一方、太平洋高気圧が強まると、梅雨前線が北に移動し、南から暖かい空気が流れ込んで猛暑になります。『メリハリ型の梅雨』は、太平洋高気圧の張り出しの強弱による梅雨前線の移動で起きるというのです。 (九州大学大学院
 川村隆一教授)「(今後)“極端な大雨”とか“極端な猛暑”が頻繁に繰り返す。天候の移り変わりが激しい梅雨になっていくということは十分にあり得ると思う」 ■価格高騰のコメ カビから守るコツ 極端な大雨と猛暑が続くと気をつけたいのが、いま、高騰するコメの保存方法です。 白米の中に一部茶色く変色しているのは“カビ”です。 (こくぼのおこめ
 小久保一郎社長)「高温多湿はあまりよくないかなって思います。特に25℃以上30℃とかはかなり危険かなと」 こう話すのは、五つ星マイスターの資格を持つ小久保さん。コメのプロは、自宅でどのように保管しているのでしょうか。 (こくぼのおこめ
 小久保一郎社長)「冷蔵庫の野菜室に保管しています。夏場だと(冷蔵室は)どうしても冷たい飲み物を飲んだりするので、開け閉めが多いので。野菜室だとそこまで開け閉めはないかなというところで。」 プロの選択は、ペットボトルに移し、適度な温度と湿度が保たれる野菜室。保存する容器の選び方にも“意外な落とし穴”が…。 (こくぼのおこめ
 小久保一郎社長)「おコメの袋っていうのは、空気穴が開いているので、そこから湿気やにおいを吸ってしまう。密閉容器でしっかりとした容器に入れて頂いた方が良いと思います」 チャック付きの袋で保存する場合は、空気を抜くことで、さらに鮮度が保たれると言います。冷蔵庫に入りきれないときは、風通しの良い場所に。ただし、こんな落とし穴も… (こくぼのおこめ
 小久保一郎社長)「台所周りでいえばシンクの下ですね。シンクの下って、結構、熱がこもりやすい場所。床下収納は、湿気がこもりやすい場所なので、おコメの保管はオススメできない。」 6月15日『有働Times』より