【わざわざ行きたい】知ってる?氷がいらないかき氷⁉『QQQ KURUME』で出会う、雪のような一杯と季節の花のだんご(福岡・久留米市)【まち歩き】

西鉄大善寺駅から、のどかな道を歩くこと15分ほど。瓦屋根に、グレーのガルバリウムの外壁。古いものと新しいものが一枚の建物でつながっているような、小さなお店があります。
「QQQ KURUME(キューキューキュー クルメ)」。
なんとここのかき氷は、液体から瞬時に生まれるかき氷⁉とのこと。


■マイナス35度から、雪が降ってくる

厨房の奥に、見慣れない機械があります。
「これ、マイナス35度になってるんですよ」
そう教えてくれたのは、店主の伊藤友紀子さん。
触れたら指がくっついてしまう、という温度です。

その機械にセットされるのは、氷ではなく液体。
牛乳に練乳を合わせた、やさしい甘さのミルクです。
それを一気にマイナス35度まで凍らせながら、同時に削っていく。
だから氷を削ってできるかき氷とは似て非なるもの。
スイッチを入れると、上からふわり、ふわりと白いものが落ちてきます。

雪です。としか言いようがありません。

削り出されたそれは、かき氷というより粉雪に近い。口に入れるとふわふわで、でもさらさらと溶けて、後に残るのはミルクの甘さだけ。ふつうのかき氷のようにキーンと頭が痛くならない、という方もいるようです。

定番は「黒蜜きな粉金時 Mサイズ」(税込800円)。和の甘さが、ミルクの雪と驚くほど合います。
暑い時期に頬張りたくなる一品です。


■夏が終わっても、寄り道したくなる

とはいえ、かき氷は夏のもの。
この場所に店を構えたのが2026年2月の末。本格的に動き出したのは3月で、かき氷にはまだ少し早い季節でした。そこで生まれたのが、季節の花をテーマにしただんごです。

名前も、味も、季節ごとに変わります。取材にうかがった9月のはじめは「コスモス」(写真右/税込230円)。淡い色が串の上に並んで、これはもう、食べる前にしばらく眺めてしまう可愛さです。
甘すぎない、素朴な味。ひとつひとつ手をかけて仕上げられていて、手土産にもちょうどいい。定番の「みたらし団子」(写真左/税込150円)もあります。
そして10月、11月と涼しくなってくる頃には、ホイップやクリームを合わせただんごが登場する予定だそう。かき氷のオフシーズンこそ、通いたくなるお店になりつつあります。

■はじめの一歩のための場所

実はこの店、QQQだけの店ではありません。

建物の名前は「アパートメントグラム」。ひとつの場所を、複数の人が使うシェアショップです。

「お店を始めたいけど、第一歩を踏み出せない人たちのためのシェアスペースみたいな感じにしてるんですよね。一旦やってみよう、みたいな」

そう伊藤さんは言います。この言葉には、実感がこもっています。

QQQ KURUME自身が、間借りから始まった店だからです。
2022年、久留米市藤光の居酒屋の昼時間をお借りして、機械ひとつを持ち込んでスタートしました。用意できたのは、本当にその機械だけだったといいます。

「それがすごくありがたくて」

だから、自分たちの場所を持つことになったとき、同じように誰かに場所を開くことを選びました。月ぎめでスペースを借りて自分で店に立ってもいいし、商品だけを預けて置いてもらってもいい。厨房もあるので、その場で焼いたり淹れたりすることもできます。ひと月だけ、一日だけ、という使い方も歓迎だそうです。

いまは、ルーマニアのお菓子の店「Cake Bonbon」の焼き菓子が並び、週末にはコーヒーを淹れる方が入ります。本業を持ちながら、空いている時間にここに立つのだそう。挑戦する人の、最初の一歩がここにあります。

「あそこ行ったらなんか面白そう、みたいなイメージのお店が理想ですね」

行くたびに、少しずつ違う顔をしている。そんなお店を目指しているそうです。

■かき氷機が、ブランドを連れてきた

QQQはもともと、大阪の和菓子屋さんが始めたブランドです。
その店がかき氷を始めるときに選んだのが、伊藤さんの夫の会社が扱う、あの機械でした。
つまり大阪のQQQと久留米の伊藤さんは、はじめは機械の売り手と買い手としてつながっていたのです。

「いいものだから、久留米で誰かがやる前にやらないか、っていう話から」

ただ、和菓子の知識はまったくなかったといいます。だから商品ごと、ブランドの名前ごと借りることにした。かき氷にかかるソースも、和菓子の一部も、いまも大阪から届きます。

先に機械があって、あとからブランドがついてきた。少し変わった順番で、この店は久留米に生まれました。

雪みたいなかき氷を食べに行くのもいい。
季節の花のおだんごを買いに行くのもいい。
でもきっと、いちばんの楽しみは「今日は誰がいるだろう」と思いながら扉を開けることかもしれません。

氷がいらないかき氷が、どんなものなのか。
これはもう、食べてみるのが早いと思います。


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■『QQQ KURUME(キューキューキュー クルメ)』
住所:福岡県久留米市大善寺町宮本1048-1
電話:080-3224-0999
営業時間:10:00〜18:00
定休日:月曜
Instagram:@qqq_kurume_ice_sweets
https://www.instagram.com/qqq_kurume_ice_sweets/
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※情報は2026年9月時点の取材内容をもとにしています。営業時間・営業日は変更となる場合があります。
※メニューは季節によって変わります。おだんごは早い時間に売り切れることもあるため、最新情報はInstagramでご確認ください。

■ QQQ KURUME(キューキューキュー クルメ)

住所:福岡県久留米市大善寺町宮本1048-1
Instagram:@qqq_kurume_ice_sweets

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